勝手に行方不明
- Cielo

- 2021年10月3日
- 読了時間: 2分
私の方向感覚はおかしい。 それについては自覚がある。
子どもの頃から左右の認識が変なのだ。
一度や二度行ったくらいでは道を覚えないし、 引っ越したばかりではあったが
自分のアパートにも帰れなくなったことがある。
10年以上通いながら、何度行っても 曲がる角がわからなくなる歯医者もあった。
列車を逆方向に乗るのはしょっちゅうだし、 地図はおろかスマホのナビも使えない (スマホ片手にグルグルまわる人)。
そして先週の台風がやってきた日も。

私はまたしても 駅から徒歩2分の場所に辿り着けなかった。
大雨の中、30分近くさまよって、 交番で道を聞くも事態は悪化し。
雨脚が激しくなったので地下街に逃げたら 事態はさらに悪化し。
約束の時間が迫っていたので ようやく諦めて地上に出て、 タクシーに助けを求めて
目的地まで連れていってもらった。
ちなみに目的地は、4日前にも訪ねたところだった。
ただし、その際は連れがあり、 そこに行く前に別の場所にも寄っていたので 駅から直に向かったのはこの日が初めてだったが
そんなことはこの珍行動の理由にはなるまい。

情けないにもほどがあるが。
最後に助けを求めたタクシーの運転手さんに救われた。
「近くてもいいですか、道に迷ってしまい」と言うと、
「いいですよ」と快くずぶ濡れの私を乗せてくれ、 「領収書はいらない」というと、
メーターは倒したままで一緒に地図を見てくれ、 「この辺り、あちこち工事中でわかりにくいんですよね」 などといいながら、大雨の中あちこち車を走らせ、
台風の話など雑談しながら目的地を探してくれた。 やがて目的地近辺についたのでお代を訊くと、
けっこう走ったのに「200円でいいです」と。
そして、降りる私の足元まで気遣って、
「あちこち水溜まりできてるのでお気をつけて」と。
お陰さまでひたすら情けなかった私の心は
ずいぶんと軽くなり、笑顔で目的地到着。
ずぶ濡れではあったけれど、心は明るかった。 あの時の運転手さん、ありがとうございました。

思えばこれまでも何度となく、
親切な人に助けられてきたんだよね。
迷惑をかけた人もきっとたくさんいるだろう。
ごめんなさい。そして、ありがとう。
それにしてもこの方向感覚は
どうにかならんのじゃろうか。




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